Commons:ページやファイルの所有権

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ウィキメディアにおける項目の所有権の問題には、2つの面があります。「管理」と「法的所有権」です。

ウィキメディアの項目の管理

まず第一に、項目の「管理」の問題です。投稿者の中には、自分がコモンズに提供した素材(たとえそれがカテゴリやテンプレート、画像やポータルページであろうと)について、とても強い執着心を持つ人もいます。さらには、まるで自分のコンテンツに侵入しようとする者からこれを守ろうとするかのような行動をとる人までいます。

ウォッチリストに登録している項目を注視することもそのひとつです。もしかするとあなたは実際にエキスパートなのかもしれませんし、あるいは逆に、そのテーマがとても気になるだけなのかもしれません。しかし、この注意深さが一定の度合いを超えると、やり過ぎということになるのです。

一度ウィキメディア・プロジェクトのいずれかに投稿したら、世界中の人々がそれを編集することを止めることはできません。

もしあなたが他のユーザとの間で、削除や差し戻しなどを巡って争っていたら、一度編集の手を止めて休んでみてはどうでしょうか。堂々巡りの状態から離れることで、状況を劇的に改善できるかもしれません。1〜2週間ほど経ってから、新たな視点で物事を見てみましょう。

または、もし他の誰かがあるページの「所有権」を主張していたら、関連するトークページで議論を始めることができます。他のユーザに訴えかけるか、あるいは紛争解決のプロセスも検討してみましょう。

記事、画像、カテゴリやギャラリーページにはこういった類の所有者がいる、という考えは、人々がウィキメディア・プロジェクトでしばしば陥りがちな誤りです。

ただし、ページや画像を作成した人がその「所有者」と見なされるわけではないにせよ、他のユーザの功績に対して敬意を払うことはやはり重要です。ある項目から大きな分量の内容を除去する場合、特にその項目がただ一人のユーザによって作成されている場合は、その項目をそのユーザが「所有」しているかどうかは別にして、そのユーザと対立することでではなく協力することで望ましい結果が得られるかどうか、よく考慮することが大切です。Wikipedia:礼儀を忘れないWikipedia:エチケットWikipedia:善意にとるも参照してください。

法的所有権

次に、法的な所有権の問題があります。これには著作権法という法律が関係してきます。

一般的に考えられていることとは反対に、ウィキメディア・プロジェクトのページには著作権があります。しかしこれは、ページを複製(コピー)することが必ずしも違法であるというわけではありません。あるページ、またはその他の創造的作品の作者(法的には「著作権者」と呼ばれます)は、そのページまたは作品にかかわる権利を、文書をもって他人に認めることができます。これらの権利は「ライセンス」として文章にまとめられています。写真(あるいはページ、カテゴリ、絵画、図表やその他の素材)をウィキメディア・コモンズに投稿することで、ユーザはその作品を CC BY-SA 3.0またはその他のフリーなライセンスで提供することに同意し、定められた条件(著作者名の明記など)に従う限りその作品を複製・改変できる権利を世界中のあらゆる人々に認めたものと見なされます。項目を投稿したことで作者が著作権を放棄したことにはなりませんが、また同時に、作者は使用許諾に定められた権利を他人に認めているわけですから、その項目の改変を禁じることはできないのです。

あるページに誰かが編集を加えたとすると、その人は「派生作品」(derivative work) と呼ばれるものを作成したことになります。この場合、その人が新しい版に関する著作権者となりますが、この新しい版はライセンスを受けた古い版に基づいているわけですから、新しい版の作者は古い版のライセンスに従わなくてはならず、あたかも自分がたった一人で新しい版を作成したかのように振る舞うことはできません。この決まりは無限に続いていくものであり、そのページや画像が何回編集されようと、たとえ100回目に編集された版であっても、最初の版で定められたライセンスの規定に従わなくてはならないのです。

まとめると、ある素材の作者(たち)は法的に「著作権者」であり、従って「所有者」と見なされうるものですが、改変を禁じることはできませんから、ライセンスに従って利用する権利をみんなが持っているという意味では、みんながすべての項目を“所有”しているとも言えるのです。

ここで触れておきますが、創造的な作品の著作権者にはその作品に関するすべての権利があり、その作品がクリエイティブ・コモンズでライセンスされていたとしても著作権者自身は何の義務も負いません(たとえば、著作権者がその作品の唯一の作者であるなら、自身の名前を明記する必要はありません)。作者はまた、同じ作品を再び、別のライセンスで提供することもできます(この部分は法的に確認されたものではありませんが、同じ作品を互いに矛盾するライセンスで提供することは問題となるでしょう)し、実際に多くのユーザがクリエイティブ・コモンズに加えてさらにもう1つ、またはさらに多くのライセンスで作品を提供することに同意しています。ある文章に著作権が存在しない場合(作者が権利を放棄したか、または権利が失効したもの)は、その文章はパブリックドメインとなり、誰でも好きなように利用できるようになります。全ての出版物も、著作権が失効すればパブリックドメインとなります。

「文章」対「ファイル」

コモンズ上のすべての文章は、自動的かつ義務的に、GFDL および CC-BY-SA で提供されています。

コモンズ上のすべてのファイル(ほとんどは画像)は、パブリックドメインの状態にあるか、または適合するクリエイティブ・コモンズ・ライセンスなど何らかのフリーなライセンスで提供されている必要があります。

詳しくは、Commons:Licensing/jaを参照してください。

ガイドライン

あなたが所有していないものに署名をしてはいけません。必ずすべての出典情報を記述してください

ページとカテゴリ

いかなる項目のいかなる部分にも“所有者”はいないのですから、ページを作成したり編集したりしても、署名をしてはいけません。読者が混乱するだけでなく、編集合戦を招いたり、他のユーザがあなたの作品を編集する妨げになったりします。クレジットに関しては、すべての編集者による正確な編集内容が、編集者の名前とともに「履歴」ページで確認できます。

一方で、トークページなどでコメントや質問、投票などをする際には、自分が書いた文章であることをはっきりさせるのはよいことです。ですから、そういった場合には、自分の文章に続けて --~~~~ と書いて、署名をしましょう。少なくともすでに存在するページにおいては、どこに自分の署名をすればいいか、他のユーザの編集を参考にすることもできます。そのほかの編集に関するすべきこと・すべきでないことは、Wikipedia:ガイドブックを参照してください。

コモンズのページはほとんどが画像ギャラリーであり、説明の文章はほんの少しなので、文章の所有権に関する問題はウィキペディアと比較してそう大きなものではありませんが、それでも重要な問題であることに変わりはありません。

画像やその他のファイル

著作権上の理由で、ファイルの解説ページには作者についての情報を記述する必要があります。ここには、その画像もしくはメディアの出所がどこなのかについて、すべての情報を必ず書かなければなりません。あなたが自分で作成したものなら、{{GFDL-self}}{{PD-self}} などといったタグを付けておけば十分です。後で新しいバージョンのファイルが上書きアップロードされたとしても、当初のものと同じライセンスのままで、かつ新しいバージョンに関わったユーザをページ末尾のファイル履歴で確認できるなら、新しいバージョンについて特記する必要は特にありません。

画像そのものにウォーターマーク(透かし)や著作権表示などを入れて署名代わりにすることはしないでください。あなたが作成した画像の上に、たとえば「誰々撮影、2005年5月、CC-BY-SA」といったような表示を直接読み取れる形で置くことは避けることが強く求められています。もしウォーターマークや目に見える形の著作権表示などが含まれた画像を見つけた場合は、画像の解説ページに {{Watermark}} を追記してください。なお、メタデータの中にファイルに関する情報を埋め込むことは問題ありません。詳しくは Commons:EXIF(英語)で述べられています。ただし、他のユーザがこのメタデータを画像そのものと同じように編集したり除去したりすることがあるということも念頭に置いておいてください。

所有欲を募らせて余分なファイルを作成するのは控えてください

ウィキメディア・コモンズの項目を改善する方法は、ウィキペディアとほとんど同じです。あなたが改善できると感じたページがあれば、大胆に編集してください。履歴にはあなたがその改善を行ったという記録が残ります。あるページに不満があるとしても、あなた自身で新たにページを作成して別名で投稿するというやり方はとらないでください。代わりに、トークページで問題を議論し、他のユーザと協力して可能な限り最良のバージョンを作るようにしてください。

画像やその他のファイルについても同様に、大胆に改善してください。たとえば、ある図表に間違いを見つけたら、その画像をダウンロードし、修正を加えた上で同じファイル名でアップロードしてください。こうすると、古い画像は差し替えられてしまいます。でも心配しないでください。古い画像はページ末尾のファイル履歴で確認できるのです。もし、やはり古い画像のほうがよかったと他の人が考えた場合、いつでもマウスクリックひとつで戻すことができます。どちらの画像がより正しいかで意見が分かれているときは、あなた一人の満足のために勝手に別ファイルを作って別名でアップロードしないでください。代わりに、他のユーザと話し合い、協力して可能な限り最良のバージョンを作るようにしてください。このような議論によって、結果的にそれまでのバージョン両方よりも優れたものが新たに作り出されることもよくあるのです。ウィキメディア・コモンズで奨励されているのは協調であって、所有欲ではありません。

時として、議論の結果二つの違うバージョンがともに必要であるという結論に至る場合もあります。たとえば、ある画像について、ひとりは緑にするのがいいと言い、別の一人は赤にしたいと言うかもしれません。これについて話し合って合意を目指そうとした結果、緑と赤それぞれの画像が必要だということがわかった、といったこともあるでしょう。この場合、賢明な解決法はもちろん、2つまたはそれ以上のファイルを個別にアップロードするというやり方です。実際に、File:Star of David.svg(青)、File:Magen David Adom.svg(赤)、File:Black Star of David.svg(黒)という例があります。しかし、忘れてはいけないのは、これは自分のファイルを他人が編集するのを許さない誰かひとりの所有欲を満たすために行われるものであってはならないということです。そういったユーザには、この方針をよく読むように案内してください。

好みは異なる場合があります

ユーザによって好みは異なるということにも注意してください(de gustibus non est disputandum, 「人の好みは様々」)。あるユーザが改善だと思うことが、他のユーザには改悪だと映るかもしれません。ですから、ファイルに“改善”を加える場合は、元のファイルに上書きアップロードするのではなく別ファイルとして新たにアップロードするというやり方のほうが好ましいこともあります。この場合、元ファイルのページの {{Information}} テンプレートにある「他のバージョン」欄で、新しいファイルへのリンクを張るようにしてください。

自由に使用許諾を取得した画像の作成者は、一度公開されたイメージの使用方法や変更方法を制御することはできませんが、クリエイティブ・コモンズのすべての使用許諾では、作成者が帰属要件を放棄したり、変更されたバージョンからの帰属の削除を要求したりすることができます(4.0 ライセンスでは、変更されていない版の場合もこれを許可します)。このようにして、制作者は、承認しない、または関連付けたくない派生物や使用法から距離を置く可能性があります。‎

削除

よくある誤解として、ファイルの作者にはそれを削除できるかどうか決める権利がある、というものがあります。実際には、ファイルをフリーなライセンスで提供した時点でそういった権利は放棄していることになるのです。

例:

  • あなたがアップロードした画像が改名され、削除された場合(たとえば、DSC123456.jpg から Paris_by_night.jpg)あなたにはそれに対して抗議する特段の権利はありません。
  • あなたがアップロードした画像が Commons:Deletion requests/ja のリストに挙げられた際、あなたにはそれについて通知を受ける権利、そしてそのファイルを削除せず存続させるべき理由を述べる権利がありますが、もし削除依頼の結論が「削除」であり管理者が削除を実行した場合、あなたにはそれに対して抗議する特段の権利はありません。
  • あなたが画像をアップロードした後で気が変わり、やはりコモンズに置いておきたくないと思うようになった場合、あなたにはその画像のCommons:Deletion requests/jaを出す権利があり、その理由によっては他の利用者も理解し、courtesy deletionをサポートしてくれる可能性はあります。しかし、もし削除依頼の結論が「存続」であった場合、画像は存続となり、あなたにはそれに対して抗議する特段の権利はありません。

外部リンク